7 43Tabs × Project 〜カードを使った超アナログタスク管理〜

カード一枚につき一つのタスクを書き込み、43Tabsによって実行日を設定していく。カードにはもれなくタスクを書き込んでおき、43Tabsに集約しておくことで、「やるべきこと」がすべて詰まっている状態を保ち、43Tabsを信頼できるシステムとして維持していくのでした。それによって、その日一日でこなさなければいけない「タスク」を把握することができます。

ただ、43Tabsで扱うのは、あくまでも一つひとつの「タスク」、一つひとつの「次にとる行動」です。ただ、一つのタスクですべて完了する、というほうが、おそらく少ないのではないでしょうか。

やるべきことに、「飲み会を設定する」というというものがあったとします。これを一つのタスクとして扱うのは、少し大きすぎる。「日程調整のメールを送る」「会場を探し、予約する」「決定した日時、場所をメールする」など、大きなものは小さく分解しなければ、「次にとる行動」が明らかになったとは言えません。

このような、いくつもの「次にとる行動」が集まって一つのやるべきことを構成しているものを、プロジェクトと呼びましょう。

プロジェクトのように、いくつもの「タスク」の集合によって、一つの仕事が完了するものについては、一つひとつのタスクが明らかになっていることに加え、全体を眺めることができたほうが安心できます。プロジェクトにおいて気になるのは「完了までのステップは何段あるのか?」や、「全体に対して、今どれぐらい進んでいるのか?」といった情報。それは43Tabsで把握することは少し難しいので、他のツールに力をかりることとなります。

7.1 プロジェクトノート

ぼくは、プロジェクトに関しては、ノートを使って管理しています。紙の、綴じられているノートです。そのノートに、プロジェクトごとに見開き1ページを使い、そのプロジェクトに必要な情報を集約しています。

・「望むべき結果」

プロジェクトは、いくつものタスクの集合体です。一つひとつのステップを明らかにするためにも、どこまでやれば、何を達成すれば、そのプロジェクトは完了した、と見なせるのかを、はっきりとさせておく必要があります。それを「望むべき結果」と名付けておきましょう。「望むべき結果を得るためには、何が必要か?」を明らかにしていくことで、プロジェクト内の一つひとつの「次にとる行動」明らかにしていきます。

「望むべき結果」をもとに、そこに至るまでの一つひとつのステップ、「次にとる行動」を書き出していきます。

・次にとる行動たち

「望むべき結果」を得るためには、いくつかのステップをあがっていかなければいけない。いくつものタスクを実行していかなければいけない。それがプロジェクトです。先にも述べましたが、「タスク」の一つひとつは、「次、いったい何をすべきか?」という質問に、明確に答えている必要があります。この問いに答えることができていなければ、すぐにやり始めることができません。

そういう意味で、「タスク」のことを「次にとる行動」と呼び、「次、いったい何をすべきか?」という質問にすでに答えたものたちを扱うようにしていきます。

「望むべき結果」をもとに、そこに至るまでにすべきこと、一つひとつの行動を明確にし、ノートに書き出しておきます。

・締め切り日、開始・終了日

プロジェクトの締め切り日もはっきりと書き記しておきます。遅れるなんてことがあってはいけませんので、締め切り日は絶対に明記しておく必要があります。「望むべき結果」の締め切り日から逆算していくことで、各「次にとる行動」の実行日を設定していきます。

また、いつからそのプロジェクトにかかり始めたのかという「開始日」と、いつまでかかったのかという「終了日」も書き加えるようにしています。もし、同じようなプロジェクトが出てきた際に、これらの情報はとても役に立ってくれるからです。

・資料の場所

プロジェクトを進める際に必要になってくる資料は、すぐに参照できる状況が望ましいでしょう。そこで、その資料ある場所も、プロジェクトノートには明記していきます。

参照資料については、「場所」と「タイトル」を書き込んでおきます。例えば、「File[本執筆].43Tabs×Project」とプロジェクトノートに書いていれば、「本執筆」ファイル内の「43Tabs×Project」というタイトルの資料が、参照資料ということになります。一カ所に資料を集めておくことが理想なのですが、すべてを一元化するのは難しい部分もあるので、資料の場所を必ず明記しておき、必要なときに参照できる状態を保っておきます。

7.2 タスクカードに、プロジェクト番号を

プロジェクトノートを利用して、プロジェクトを「次にとる行動」まで分解したあとは、情報カードに「次にとる行動」たちを書き写していき、それらを43Tabsに組み込むことで、プロジェクトを進行させていきます。その際、一つひとつの「次にとる行動」を書いたカードには、プロジェクトナンバーを書き加えておきます。

プロジェクトナンバーとは、そのプロジェクトに与えられた番号でのこと。プロジェクトには「P11」のように番号を振っていき、タスクカードにもその番号を書き加えておきます。43Tabs内には、プロジェクト以外のタスクも数多く含まれています。このプロジェクトナンバーが書かれていることによって、そのタスクがプロジェクトの一部であることを確認することができるようになるわけです。また、プロジェクトに対する「次にとる行動」なのかを判断することもできます。カードに書かれたプロジェクトナンバーが、カードとプロジェクトノートを紐付けし、進捗状況を把握しながらプロジェクトを進めていくことを可能にしてくれます。

プロジェクトノートは、プロジェクトナンバーが書かれたタスクを実行する際に、必ず見返します。43Tabsに組み込まれた、その日実行すべきタスクの中に、「P11」のように、プロジェクトナンバーのかかれたタスクがあれば、プロジェクトノートの該当ページを開き、そこに書かれた資料を参照し、実行する。そうして、全体像を把握しつつ、一つひとつの「次にとる行動」に集中しながら、プロジェクトを進めていきます。

プロジェクトは、たくさんの「次にとる行動」から成ります。一つひとつの「次にとる行動」は43Tabsにて、それらのとりまとめをプロジェクトノートで行い、全体を把握する。一日や一つひとつのタスクに集中する43Tabsと、全体の把握を務めるプロジェクトノート。この両輪がまわることで、プロジェクトが進んでいくのです。