1-1 ”知的生産”の定義 ー『Evernote×情報カード知的生産』 第1章 知的生産とはー

”知的生産”の定義

”知的生産”。なんだか小難しそうな雰囲気をかもし出す言葉ですが、まずはこの言葉の意味を把握するところから始めましょう。

「知的生産の技術」において、このように述べられています。

頭をはたらかせて、なにかあたらしいことがらー情報ーを、人にわかるかたちで提出することなのだ、くらいにかんがえておけばよいだろう。

「何かしら考えたことを、人にわかる形で提出する」。知的生産の定義を、本書でもこのように定めておこうと思います。

そう定義すると、この本自体も知的生産によって生まれたものですし、自分の考えを人に話すことも知的生産と言えます。

人間は色々なことを考える生き物です。そしてそれを、「言葉」や「文字」や「絵」など、さまざまな方法で伝えるすべを持っています。となれば、普段生活している中でも、知的生産と呼べる活動を、自然とおこなっているとも考えることができます。

ある人は大学でのレポート提出、ある人は仕事において企画の提案、プレゼンの内容を考える、またある人はブログを書く、などなど。これらはどれも「何かしら考えたことを、人にわかる形で提出する」ものばかり。「考える」という行為を通して、企画案やブログなど、一つの形に仕上げていく作業。

すこし小難しそうな”知的生産”という言葉ですが、とても身近な存在と言えます。