2 タスク管理=メモ管理〜カードを使った超アナログタスク管理〜

タスク管理アプリが数多く存在するなかで、ぼくが手書きの43Tabsシステムによって、タスクである「次に取る行動」を管理しているのには、理由があります。”タスク管理”とは、タスク名の書かれている「メモ」の管理に他ならないからです。

2.1 記憶でなく、記録に任せる

脳みそにとどめておく「記憶」と、紙などにしたためておく“記録”。みなさんは、どちらの方が信用できるでしょうか。

ぼくは、自分の「記憶」をイマイチ信用できません。すぐに忘れるのはもちろんのこと、たまに改ざんをすることもある、ということを知っているからです。後から思い出すべき・思い出したい情報を、「記憶」に任せるのはいささか心もとない。基本的に、「メモ」しておき、「記憶」にとどめるのではなく、“記録”としてしたためておきます。したためた”記録”から、必要な情報をサッと引っ張ってきて見返すことで、「記憶」の肩代わりをしてもらうわけです。

となれば、「メモー”記録”ーをいかに管理するのか?」という問題は、とても重要な意味合いを持ちます。「記憶」する代わりに”記録”を残しているわけで、「”記録”としてしたため、それを自由に出し入れする」ことができれば、すなわち「記憶力」の向上につながるのですから。

“記録“とは、多くの場合が「メモ」です。メモを上手に管理することができるようになれば、忘れず、改ざんされない「記憶」を手に入れることができる。「”記録”としてしたため、それを自由に出し入れする」ために、”記録”である「メモ」の整理・保管方法、「メモー”記録”ーをいかに管理するのか?」は、慎重に考え、答えを出していくべき問題なのです。

すべてを”記録”に任せることは、もちろん現実的ではありません。「脳みその中に「記憶」しておく」という行為の大部分は、”記録”には担うことができないでしょう。でも、忘れるべきではない、改ざんされたくない、また必ず思い出す必要がある情報については、書きとめて、”記録”ーメモーとして残し、整理し、思い出したいときに見返すことができるようにしておくことが望ましい。

特に、人からの依頼や仕事上で発生したタスクは、忘れるわけにはいきません。いつ忘れるかわからない「記憶」に預けておくには、荷が重すぎます。

忘れてはいけない存在である、タスクを管理することこそ、”記録”ーメモーに担ってもらうべき部分と言えます。

2.2 タスク管理は、メモ管理

タスクはメモの一部です。

というわけで、ポケットにはメモ帳が必要になってきます。すぐに取り出せて、パッとメモることができるように。

そんななか、ぼくは「43Tabsシステム」に出会いました。「43Folders ならぬ 43Tabs」という記事をWeb上で見つけ、「これだ!」と思ったのです。

5×3情報カードで運用する、43Tabs。5×3情報カードをメモ帳のかわりに持ち歩くようにし、そこにメモしておくことで、「メモ」という用途に加え、メモしたカードを43Tabsに組み込めばタスクとしても扱うことができる。とにかくメモをし、あとからタスクとして扱うことも、メモとして扱うこともできる。

「タスクを管理する」ということは、タスク名の書かれた「メモ」に、期日を設定し、そのメモを見返して実行する、ということ。「タスク名の書かれたメモを管理する」ということに他なりません。こうとらえると、やることを思いついたからタスク管理アプリを立ち上げて書き込み、メモっておきたいことは情報カードやメモパッドに書き込んでおく、という方が、なんだか不自然です。だって、どちらもやっていることは、「思いついたことをメモする」ってことなのですから。

タスク管理は、あくまでもメモ管理なわけです。「思いついたことは5×3情報カードにメモする」と、自分のなかで決め、後で、書いたものに対して、タスクとして扱うのか、メモとして扱うのか設定する方が自然です。

タスクでも着想でも、細かな「メモ」はとりあえずすべて5×3情報カードに書いていき、あとからメモ一つ一つに対し、「これはいったい何なのか?」を問うて、整理していく。「とにかくメモって、あとからしかるべきところへ」というスタンスです。

2.3 43Tabsはメモ管理のタスク部門

「メモー記録ーをいかに管理するのか?」は、かなり難しい問ですが、この問いに対する、一つの答えが43Tabsシステムです。

メモを一つ一つ見返し、「これはいったい何なのか?」を問い、そのメモの役割を明らかにし、やるべきことなのであれば43Tabsに組み込んでいく。

43Tabsは「メモ整理」の一部分に位置しており、メモの中の「タスク名の書かれたメモの整理・運用システム」が43Tabsの受け持つ部分、ということになります。