2-1 メモの保管庫、Evernote ー『Evernote×情報カード知的生産』第2章 Evernoteー

メモの保管庫、Evernote

着想や思いついたこと、参考になった記事など、日々増え続ける「資料」を保管しておく器として、Evernoteが登場しました。実際、「すべてを記憶する」Evernoteは、「自分資料」と「他者資料」の、「資料」のすべてを放り込んでおく器として最適です。

「自分資料」を保管しておくことについて考えてみます。第1章でも触れたように、「着想」をとらえ、書き記し、「資料」として残しておくためには、「着想」を思いついたその場ですぐにキャッチする必要があります。手元に紙とペンがあれば、手書きで書き記し、なければスマートフォンなどでメモる。目の前にホワイトボードがあれば、そこに書きつけるなんて場合もあるかもしれません。となると、メモしたかたちがどんなものであっても、それらを集め、一緒に保管しておけるような場所が望ましい。

最近のスマートフォンの画像編集機能はとても優れていて、手書きのメモであれ、ホワイトボードのメモであれ、写真でパシャリと撮り、加工してやると、まるでスキャナで取り込んだかのように、きれいな画像を作成することができます。もちろん、テキストメモもお手の物。そして、そのどちらも保管できるのが、Evernoteの強みです。

手書きなりテキストメモなり、書き記したものは、純正のアプリを立ち上げて保存することができますし、メールで送信して保存もできます。また、Evernoteと連携しているサービスや、アプリの多さも、保存への間口を広げてくれています。データを放り込みやすい環境が整っているのも、Evernoteの特徴です。

こんな、どんな媒体であれ、とにかくメモさえとっておけば、それらを同じところに保管することができる環境が、「着想」をとらえるためにはとても適しているわけです。

「まずEvernoteに放り込む」と決めることで、情報の散逸を防ぐことができます。メモ帳に、ノートに、スマートフォンにメモしていると、メモがいろんなところにばらけて存在してしまうことになります。でも大丈夫。何かしら考えた、思いついたら、どんな場所でも、形でもいいから、とりあえずメモる。メモってしまえば、あとの保存はとてもかんたん。スキャンして放り込んでしまえばいい。書く媒体を選ぶ必要なく、情報を放り込み、保管しておくことができる。様々なところに書き記した「着想」を、ひとまとめにして保管しておけるような場所を、Evernoteは与えてくれます。