2-3 Evernoteを「資料」の宝庫に ー『Evernote×情報カード知的生産』第2章 Evernoteー

Evernoteを「資料」の宝庫に

Evernoteは、保管庫としてすぐれていますし、いろんな情報を放り込む方法もたくさん用意してくれています。

自分が書いたメモ、参考になったネット上の記事、仕事に必要なファイルから、心に響いた言葉。

雑多な資料を一緒にまとめてEvernoteに。

「知的生産の技術」よりさらに2年ほど前に出版された、「発想法」という本の中に、こういう記述があります。
「まとめる」ことには、たんに同質的なものの要約と分析という手続きだけでは不十分な場合がある。それはなんであろうか。すなわち、ぜんぜん性質の違う、比べることのできない資料同士を集め、それらの組み合わせからどういう意味が見いだせるかという意味での「まとめる」過程である。あるいは、異質のデータの組み合わせからなにが発見されるかということである。
知的生産とは、情報どうしを組み合わせたり、ある情報から自分が考えたことをまとめて、一つの形にする行為のことを言うのでした。情報の種類は多岐にわたっているほうが、異質のデータ同士が組み合わさり、今までにない、新たな発見が成されるかもしれません。

「発想法」が書かれたのは、1960年代。当時は、雑多な資料をまとめて置く場所には、困ったことだろうと思いますが、今は違います。「ぜんぜん性質の違う、比べることのできない資料同士」を集める入れ物として、Evernoteは、真っ先に挙がる選択肢ではないでしょうか。

日々、いろんなことを考えたり、様々な情報に触れています。その中で、「んっ?」とか、「おっ!」とか、「ほほぉー」とか、少しでも心にさざ波をたてたもの、少し関心を寄せたもの、疑問に思ったことなど、そういったものはささっとEvernoteへ。情報を放り込む方法が多岐にわたるEvernoteを利用すれば、心が動いたあらゆることをEvernoteに保存していくことは、不可能ではありません。

自分の心は、関心の大小はあれど、ほんとうにいろんなこと、「ぜんぜん性質の違う、比べることのできない」情報に反応をしています。心が動いたあらゆることをEvernoteに保存していくことで、Evernote内には性質の異なる情報が集まります。それらの組み合わせを考えることで、あらたな発見が得られるかもしれません。

情報を放り込むときには、その情報が最終的にどのように活かされるかはわかりません。何かの発想に役立つかもしれないし、役立たないかもしれない。でも、触れた情報を、まずキャッチしておかなければ、役立つ可能性はゼロになります。放り込む手間がかからないのであれば、とりあえずEvernoteに保管しておくに越したことはないので、少し関心を寄せたもの、疑問に思ったことなどは、ささっとEvernoteへ放り込んでしまうのが得策と言えます。