4-3 かき集める ー『Evernote×情報カード知的生産』第4章 知的生産をおこなうー

かき集める

実際にEvernote情報カードにの「資料」を、どう活用していくのかに、話を進めていきます。

何かについて考えをまとめたいとき、企画をひねりだし、形にしたいとき。Evernote情報カードから、「資料」をかき集めていきます。そう、「かき集める」んです。”関係のある”「資料」ではなく、”関係のありそうな”「資料」を、Evernoteと情婦カードから選び、抜き出していきます。

問題に「関係のある」情報だけを集めたのではいけないということである。さらに、問題に「関係のありそうな」情報までを含めねばならない。

これは、「発想法」からの引用です。なにかについて考える、問題を解決するために頭を働かせるとき、参考になるのは、考えている事柄に対して、なにかしらの関係がある情報です。「あの情報がほしい」と思うことよりも、考えている事柄に関連しそうな情報を集め、眺め、そこから見えてくるもの、思いついたことをまとめていく。少しでも”関係のありそうな”「資料」を含めていき、できるだけ多様な情報を集めることによって、新しい組み合わせが生まれてくるからです。

まずは、情報カードのたばからあたっていきます。情報カードには、基本的に自分が考えたこと、自分発の「資料」ばかりが蓄積されています。自分の思考の蓄積の中から、今考えている事柄に関連しそうなものをピックアップします。カードを書く際、「左上にタイトル」というルールを守っていれば、どのノートも、カードの左上を見返していくことで、そのカードに書かれているおおまかな内容をつかむことができます。おおまかな内容さえつかめれば十分なのです。”関係のありそうな”ものをかき集めたいわけですから、さほど内容をじっくりと読み返すのではなく、大雑把に「関係のありそうな」カードをひょいと取り出してやるくらいの気持ちでいいかと思います。

基本的に、カードの選別は、タイトルを見ておこなう、ということは、カードの内容をしっかりと表現したタイトルをつけておくようにすることが、カードを書く際、とても大事になってきます。カードにタイトルをつけるときに、気をつけておきたい点です。

選び出したカードに、なんらかの参照もとが記載されていれば(書き方については、第5章にて)、そのカードや本や、Evernoteのノートなども同時にピックアップしておきます。

情報カード内の検索が終われば、次に、Evernote内を見ていきます。おそらく、Evernoteのノート数は、時が経つに連れて膨大になっていきます。カードのようにすべてのタイトルを見返すようなスタンスでいると、見返すだけでものすごい時間が過ぎてしまいます。分類をおこない、検索を利用する必要が出てきます。
関連しそうなものを検索によって引き出しやすくなっているかどうかは、Evernoteの整理方法にかかってきます。整理の方法については、第5章で詳しく解説していくことにしますが、タグを有効に使い、関連しそうなもの引っ張ってきます。