5-5 「自分資料」「他者資料」「記録」 ー『Evernote×情報カード知的生産』第5章 整理するー

「自分資料」「他者資料」「記録」

Evernoteに保管する「資料」には、3つの種類があると言いました。基本的に、この3つの種類を、ノートブックやスタックで分類していくこととなります。

「記録」は、「自分資料」や「他者資料」と混ざらないほうが、スッキリさせることができます。
ある日に撮った写真であったり、そのとき感じた感想であったり、ツイッターのログであったり、時間ログを記録したものであったりを、Evernoteに放り込んでいる方も多いと思います。ライフログ、と呼ばれるものです。こういった「記録」は、知的生産のために保管しておく、というよりは、日々の自分を記録しておく意味合いが強いため、何かを考えるときの参考にする機会は少ない。でも、参考にすることが全くないわけではないので、まずは「自分資料」や「他者資料」とは分けておき、保管する必要があります。

自分が考えたことや、まとめたことである「自分資料」と、他の人の意見である「他者資料」も、明確に分けておくのをおすすめします。「他者資料」に書かれている事柄以上に、「自分資料」に書かれていることのほうが、見返したときの楽しさや、刺激は大きい。また、自分の考えを作り上げていく上でも、自分発であるものと、そうでないものは分けておくべきです。

加えて、「自分資料」と「他者資料」という区別は、「自分が考えたものか、否か」と、とても明確に分けることができます。つまり、すごく分類しやすいのです。明確な基準は、ノートブックによる分類には不可欠です。ノートをどのノートブックに割り振ろうか、いちいち迷ってしまうような分けかたは、整理をめんどうなものにする、大きな要因となります。自分発か否か。記録か否か。これを基準にすると、分ける際に迷うことはありません。だから、保管場所が異なったとしても、迷わず分類できる。以上の理由から、「記録」と「自分資料」と「他者資料」を、ノートブックによって分けておくのが良いのです。

Evernoteには、ノートブックスタックという、ノートブックをひとまとめにしておくことができる機能もあります。「記録」「自分資料」「他者資料」を、それぞれの中で、さらに分類したいのであれば、「記録スタック」、「自分資料スタック」、「他者資料スタック」という風に、「記録」と「自分資料」と「他者資料」を、スタックによって分けておくのも、いいかもしれません。